2015.09.29
東寺シリーズの最終回は、大師堂です☆
弘法大師の住房で、別名御影堂。
こちらも1379年に焼失した後、1380年に再建されたそうです。
1390年には、礼堂と廊を増築しています。
入母屋と切妻の屋根が組み合わさっている形状です。
こちらは、桧皮(ひわだ)葺きです。
桧皮葺は、京都御所や清水寺などにも採用されている日本独自の伝統的な工法で、桧の皮を精製した材料を竹釘を使って止めていく手法です。
奈良・平安時代では、メインの建物に瓦を用い、私的な建物に対して桧皮葺が使用されていましたが、
平安時代以降は桧皮葺が瓦よりも格式の高い存在に変わりました。
桧皮葺きについては、出雲大社の探訪で詳しく触れています☆
建物の周りをぐるっとまわると、至るところに修繕の後が見られます。
また、木組み等の様子も分かりやすかったので、良い写真が撮れました♪
柱は腐食のあった場所だけを切り、補修している様子がよくわかります。
なるべく元の木を利用して残していこうとしている意図が読み取れますね!
日本の木造建築の良さは、古くなって傷んだ所や不具合の生じた所も、建て替えをせずにこうして修繕を繰り返しながら継承しているところです。
現在の建築には比べ物にならないくらいの量の木材を使用していますが、その木材を何百年も最大限有効活用しているところは、
これこそ従来の日本人がしてきたエコなのかもしれませんね✩
古い建物のエコに関しては、こちらも↓