2015.09.19
東寺シリーズの5回目は「金堂」
東寺一山の本堂に当たります。
796年創建とされていますが、1486年に焼失し、現在の金堂は豊臣秀頼により再建されたものです。
こちらも入母屋の本瓦葺きです。
金堂は、その建築様式が独特です!
天竺様の構造を用いていながら、細部は唐風と和風の技術が織り交ぜられています☆
こちらも、講堂と同じく、元の基壇の上に建造されたように見受けられます。
とっても魅力ある建造物!!
ざっくり言うと、
創建時の建築様式と、再建時の最先端の技術に、宗派のきまりや伝統の枠をうまく取り払った、異端児的な存在の建造物!!
講堂で紹介した斗栱に注目すると、
下の軒(左写真)は和様の三手先!
そして上の軒(右の写真の上部)は四手先!!
四手先は多宝塔の上層階で使用されます。
出三斗(出っ張ってるもの)と平三斗(壁に沿っているもの)が、間隔を詰めて配置されていますね☆
三斗の多さは、構造的な意味と格式の高さを表しているのですが、和様ではなく、唐様に見られる造りです。
んんん~~(๑≧౪≦) さすが異端児!!
今回、個人的に気になったのが、下屋根部分の本瓦葺きの丸瓦の途中に、二重に瓦を葺いているところです。
下屋根部分の本瓦を、大屋根から落ちる雨だれから守るために二重に瓦を葺いています。
下屋根の丸瓦の年代が古いので、大屋根から落ちる雨だれによる経年劣化の防止ですね☆
次回の東寺シリーズはいよいよ東寺の顔!五重塔に向かいます(^O^)
京都は東寺を訪れました!ーその3 食堂(菱形格子の持つ意味)
京都は東寺を訪れました!ーその6 五重塔(隠れているあの子を探せ☆)