2023.03.10
こんにちは。谷野設計の谷野です。
いつもご依頼いただいているお客様より、障子の新設のご依頼があり今日は組みあがった建具の建込み調整に建具職人と伺いました。
建込み調整前の障子
今回製作した障子は、お客様のイメージに合わせてモダンなデザインに。
間口の大きさを考慮して、縦桟の数、横桟の位置や枠部、桟の幅等細かく職人と打合せしました。
デザイン的に横桟を上下の中央よりも下に設定していますが、横桟の数が少ない分縦桟の歪みが出やすいので、長くご使用いただけるように
横桟の位置決めや桟の幅などは職人の工房に何度か伺い確認しながら進めました。
建込み調整中の様子
敷居と鴨居に合わせて建具枠等を調整します。
1枚目の写真で、枠の四隅に上下に飛び出ている部分がありますが、この段階で切り落とします。
敷居、鴨居の溝の深さ、幅に合わせてカンナで上下の溝に入る部分を調整します。
また、建具同士の召し合わせ部分や柱側の建枠部分もカンナ掛けして調整します。
古い建物は特に鴨居の中央部分が下がっていたり、柱の傾斜や部分的な膨らみがあったりと、垂直水平ではないので、
この調整作業が建具の開閉をスムーズにするためにも、隙間を防ぐためにも又、見た目的にも重要になります。
その為、建て込んでは調整しを何度も繰り返し、とても細かい微調整を行います。
この建具調整の職人の仕事が私は大好きです。
僅かな隙間(しかも部分的な隙間)を確認してから建具を外し、カンナでシャッシャッと削り、また建て込むとピタッと隙間なく閉まる。
長年の経験と技術がなければ出来ないことだと、毎度感動します。
全ての調整が終わり、最終チェック。
この後、表具師の所で障子紙を貼り、障子が出来上がります。
カンナ屑を綺麗に掃除して、本日の建込み調整は終了☆
大好きな職人と一緒にお仕事出来て、その職人技を間近で体感出来て、仕事冥利に尽きます^^